星からの贈りもの~幸せの大詰め

京都、滋賀で対面占い、十字屋カルチャーでタロット講師をしています

ラバーズパスタロット 4皇帝 アーサーとグィネヴィア

【タロットに描かれた恋人たちの物語】
ラバーズ・パスタロットの続きになります

 

恋人タロットといわれるこのタロットは恋愛にまつわる物語のワンシーンを切り取ってカードに表現しているタロットです。

ストーリーを通して読めるので一枚でも深読みしていくことが可能なカードです。

 

3番の女帝のカードの説明になります。

(過去のブログに0番からの説明ありです)

 

 

IV POWERトラディショナルカード:皇帝

恋人:アーサーとグィネヴィア
キーワード:リーダーシップ、責任、権威

 

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【物語の舞台】

まずこの物語は、史実ではなく創作された話といわれています。6世紀あたりのブリテン島(イギリス)の伝説が発端ともいわれ、様々な伝承や創作が加わりながら書かれ続けました。ローマ軍が進軍してブリテンを制圧したときにブリテンのヒーローの誕生を望んだことで生まれた物語とも言われています。しかし戦いのなかすすむ人の悲哀やロマンスを含んだ物語の大ストーリーにそして舞台であるイギリスに留まらず、ヨーロッパ全土にわたって広がっていきました。

 

物語の主人公はアーサー王、その王を支える円卓の騎士たちが中心の物語です。

(1)アーサーが石に刺された「選定の剣」エクスカリバーを抜き、王になる

(2)王としてブリテンを統一

(3)グィネヴィアとの結婚や円卓の騎士結成、様々な冒険譚やロマンスが誕生

(4)王妃と騎士ランスロットの不倫によって円卓が崩壊しはじめる

(5)アーサー王の留守中に息子のモードレッドが離反

(6)カムランの丘でモードレッドを討ち、アーサー王が自分の死を悟る

(7)エクスカリバーを湖に返し、アーサー王はアヴァロンへ旅立った

アーサー王物語 - Wikipedia

アーサー王ハワード・パイルアーサー王と騎士たち』の挿絵)より

 

このカードではアーサー王とグィネヴィアが出会って結婚する場面を描いています。

アーサーの腹心魔術師マーリンはこの女とは幸せになれないと忠告しますが、

その助言に逆らっての結婚となります。

 

一方、グィネヴィアイングランド中西部・カメリアドの王レオデグランスの娘として誕生します。早くに母親を亡くしましたが、高潔で清廉な父王のもと、彼女は成長しました。

グィネヴィアが13~15歳の頃、カメリアドの国はウェールズからの激しい攻撃にさらされまが、ここで駆けつけて応戦したのが若きブリテンの少年王アーサーでした。その勇ましい姿に、グィネヴィアはすっかり見とれてしまいます。アーサーもまた、彼女の美貌と美しい金髪に惹かれていきました。こうして若きふたりは恋に落ち、めでたく婚約することとなったのです。



アーサー王とグィネヴィアの結婚式は、アーサーがブリテンを統一した年に、キャメロットの王宮にある聖ステファン教会で厳かに執り行われました。
キャメロットの広間には、花嫁の父から贈られた円卓が置かれ、そこに列席する騎士たちは「円卓の騎士」と名付けられます。

ジョンコリア『グィネヴィア王妃の五月祭の祝い』(1900年)




【意味】

正)力を賢く使う能力。助けることができる権威者または教師に会い力を借りる。リードし、刺激する能力。

逆)他人の力と権威によって抑圧されている。不安。受動的な攻撃。個人的な利益のために他人を操作するために力を使用する。

【比較と深読み】

タロットカード【皇帝(エンペラー)】の意味!恋愛/仕事/問題などの解釈も│電話占いおすすめ情報比較サイトキャラミル研究所

Ⅳ皇帝のカードでは中年の男性が威厳をかかえてリーダーシップを握る様が描かれています。だれからもリーダーとして頼られ、決断力があり繁栄に向かって強い意志を感じます。

一方、アーサー王はグィネヴィアを幸せにしたいという気持ちが反映されているようなカードになっています。国をつくることが女王の幸せといわんばかりです。

(物語は、その後アーサー王の盟友ランスロットとグィネヴィアの不倫問題から国を揺るがす争いに発展していくのですが、その暗示のようなカードにも見えます…)

 

アーサー王物語は戦いの背景はありながらも、数々のロマンスを描いたお話しになっていることで幅広い人から愛されている物語といえるでしょう。