ラバーズパスタロットについて
タロットで恋愛に特化したものがないかと探していきついたのがこのタロットです。
愛する人との関わり方に一つのヒントを与えてくれるタロットカード。
恋人達の小路(THE LOVER'S PATH) と題されたこのタロットは、作者が1990年に渡ったイタリアでの体験をもとに製作されました。
恋愛の物語の場面の一部を切り抜いてそれを象徴として描かれたタロット!イタリアルネッサンス絵画や小説など、様々な題材からとられた美しい恋人達の姿が、まるで絵画のように描かれています。
愛する人との関わり合いは、自分自身を浮かび上がらせてくれるでしょう。例えばロミオとジュリエットやアーサー王伝説の一場面から引き出します。物語のストーリーをカードに落とし込んでいるために読み込みも深くなることが請け負いです。
カードは、大アルカナと呼ばれる22枚と小アルカナと呼ばれる56枚の合計78枚組み。
大アルカナには通し番号と英語によるカード名称、登場人物の名前が書かれています。
例えば、0番はこちらのカードでは“INNOCENCE(イノセンス)。ライダー・ウェイト版では”THE FOOL”には、オペラ「魔笛」に登場するタミーノとパミーナ、や、3番“FERTILITY”には絶世の美女クレオパトラとローマ皇帝カエサル、また、5番“TRADITION”には悲劇的な恋の代名詞であるロミオとジュリエットなど、一枚一枚に美しい恋人たちの姿が描かれています。
小アルカナは、“CUPS(聖杯)”、“STAVES(こん棒)”、“ARROWS(矢)”、“COINS(貨幣)”の4つのスートから構成され、それぞれ「トリスタンとイゾルデ」、「ニーベルングの指輪」、ギリシャ神話の「プシューケーとクピド」、「ゼウスとダナエ」の物語をテーマに美しい絵が描かれています。それぞれに代表的な物語によるので、スートの物語としても構成しやすくなっているのではと思います。
日本語の小冊子もあるようですが、
こちらでは英語の原書の冊子をもとに内容をまとめています。
THE LOVER’S PATH TAROT
0番 INNOCENCE イノセンス
(ライダー版 0番FOOL)
キーワード:無実、無罪、天真爛漫、イノセンス、トラスト、楽観主義
魔笛は、1791年にモーツァルトが亡くなる前に作曲された最後のオペラでした。
おとぎ話のプロットの一部は、モーツァルトが始まった秘密結社であるフリーメーソンの儀式に触発されました。
【カードの舞台】
魔笛は、パミーナという王女とタミーノという王子が、彼らの心を信頼することを学び、無実で経験の浅いことを物語っています。沈黙の試練と引き換えに、パミーナを救いに行くとタミーノ。数々の困難の前に、タミーノは沈黙を守りパミーナのもとにやっとたどり着くのですがタミーノに課せられた沈黙の誓いの前になにもパミーノになにも話すことはできません。嘆いたパミーノは自殺を図りますが、そのとき三人の童子が「本当に足ているのはパミーノ」とタミーノの言葉を代弁して沈黙の約束が解かれます。この絵の場面は、その二人の愛の誓いを胸に「火の試練と水の試練」に「魔法の笛」の力を借りて、立ち向かう前の場面になります。
【意味】
試練からの解放。約束された無実。素晴らしい旅の始まり。 可能性に開かれ、困難から身を守る。 恐れに直面しているが二人で信頼し合い困難を乗り越えようとする前向きな力、 神の力によって守られている。
★ライダー版との比較
ライダー版の場合は愚者カードとして、楽観主義、自由の意味となっています。
こちらの恋愛タロットでは「無罪」というイノセンスという言葉が与えられていますので、試練に耐えた後これから向かう明るい未来というような意味にとれるのではないでしょうか。タミーノは「沈黙の試練」を与えられますが実は神様の導きでこの二人はすでに結ばれる運命だったということ…。それを前提に試練を与えられたという物語の展開に添うと、ライダー版の愚者の能天気ともとれる楽観性との共通な雰囲気が読み取れそうですね。
オペラの知識がまったくなかったため、こちらの動画を拝見しました。
現役のオペラ歌手による解説。わかりやすくてオペラを観たくなってしました。